EC2のアップデート内容を整理してみました。(CMP255) #reinvent

EC2のアップデート内容を整理してみました。(CMP255) #reinvent

Clock Icon2022.12.06

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

こんにちは、ぬぬです。

re:Invent2022でEC2に関する新しい発表がありました。その中で、セッション「What`s new in Amazon EC2」で紹介されたEC2の新規情報について整理してみました。

AWS Nitro

第6世代ネットワーク最適化インスタンス

  • ネットワーク帯域幅: 200Gbps
  • 以前世代より、秒あたりパケット2倍向上
    • ネットワーク仮想アプライアンス、Telco、およびインメモリデータベースワークロードのパフォーマンスを拡張
  • EC2で一番早いEBSパフォーマンス
    • 80Gbpsの帯域幅で、High performance File System, データベース、Big Data 分析が可能

AWS Nitro SSD

  • AWS Nitro Systemで60%より低いレイテンシー
  • 信頼性向上
    • インスタンスのダウンタイムがない、早いファームウェアアップデートで信頼性向上
  • Nitroセキュリティ
    • AES-256で全てのデータをデスクに保管

Intel チップセット

I4i(ストレージ最適化インスタンス)

  • 第3世代のIntel Xeonの拡張可能なパフォーマンス(Ice lake)
  • 128 vCPUs, 1TiB memory, 75Gbps ネットワーキング, 30 TiBの高性能 AWS Nitro SSD VNMe ストレージ
  • I3 インスタンスより30%安いコスト、60%減少されたストレージ I/O レイテンシー
  • MS SQL サーバー、Oracleデータベース、NoSQLデータベースとデータ分析に推薦

Torn Write Prevention(TWP)

I4iインスタンスとEBSに適用されるTWPはWriteとレンジェクション中、システムの電源が消えてしまったり、OSに問題が発生しても(crash)16KiBのWrite作業が中断(torn)されないようにする機能です。

TWP機能の追加により、I4iタイプインスタンスやEBSはAWS Nitro SSDsが使用可能になり、高いスを低いコストで使用可能です。

C6id, M6id, R6id(第3世代 Xeon、NVMeストレージ)

NVMeストレージや第3世代の Intel Xeonプロセーサーのインスタンスタイプが新しくリリースされました。

  • 早い速度や低いレイテンシーが必要なワークロードのため、7.6 TBのボロックレベルのローカルNVMe SSD
  • 第5世代より15%良い価格比性能
  • 2倍早いネットワーキングと20%高いメモリ帯域幅
  • TME(Total Memory Encryption)サポート

R7iz(高周波のメモリ最適化インスタンス

第4世代のIntel Xeon 拡張可能プロセーサーの高周波のメモリ最適化インスタンスです。

  • 最大128 vCPUや1TiBメモリまで拡張可能(他HFインスタンス対比 最大2.6倍)
  • 最大20%より高いパフォーマンス(他HFインスタンス対比)
  • 最初のDDR5メモリのインスタンスで、他HFインスタンス対比最大2.4倍高いメモリ帯域幅提供
  • 対象:Front-end Electronic Design Automation(EDA), コーアあたりライセンス手数料が高い関係型データベースワークロード、金融、データー分析など

Hpc6id

第3世代 Intel Xeon Scalable プロセーサーを使ったHPC用インスタンスです。

  • 現世代HPCインスタンスより、Elastic Fabric Adaptor パフォーマンスが2倍向上
  • x86 インスタンスに比べて、FEAのようなデータ集中的HPCワークロードで最大 2.2倍のコスト比パフォーマンス改善
  • 1TBのインスタンスメモリ、15.2TBのNVMeストレージ

AMD チップセット

C6a, M6a, R6a

第3世代 AMD EPYCプロセーサー

  • 最大 192 vCPU、1.5TiB メモリ、50 Gbps帯域幅、40Gbps EBS帯域幅
  • M5a/R5aに比べて最大 35%、C5aに比べて最大15%の価格比性能
  • 最大2.5倍早いネットワーキングと最大2倍早いEBS帯域幅
  • 他x86 インスタンスに比べて10%安いコスト
  • AMD Transparent Single Key Memory Encryption(TSME)支援

AWS Silicon

AWS Graviton 3

AWS Gravitonの第3世代が発表されました。

最大25%より高いパフォーマンス、DDR5メモリー、同パフォーマンス対比60%低いパワー使用などの改善があります。

AWS Nitro Enclaves Enhancement

AWS Nitro Enclavesを使うと、隔離されたコンピューティング環境を作ってデータを守って安全に処理が可能です。

ほとんどのGraviton, Intel, AMD基盤のインスタンスにサポートされます。そして、KUBERNETESを使うことも可能です。

Im4gn と Is4gen (AWS Graviton 2)

Im4gn と Is4gen インスタンスタイプは、AWS Graviton2 基盤のストレージ最適化インスタンスタイプです。

CPUコーア数、メモリと帯域幅に違いがあります。

  • Im4gn
    • 64コーアCPU、256 GiBメモリ、100 Gbps帯域幅
    • I3インスタンスより、40%良い価格比性能、15%安いTBあたりのストレージコスト
    • File systems, NoSQL databases, データ indexingと検索, データ分析に推薦
  • Is4gen
    • 32コーアCPU、192 GiBメモリ、50 Gbps帯域幅
    • I3インスタンスより、45%良い価格比性能、15%安いTBあたりのストレージコスト
    • File systems, streamプロセシングとreal-time データベース、ログ分析に推薦

C7g (AWS Graviton 3)

AWS Graviton 3のコンピューティング最適化インスタンスです。

  • 最大 64 vCPU, 128 GiB メモリ, 30 Gbpsのネットワークパフォーマンス, 25 GbpsのEBSパフォーマンス
  • Graviton2 より最大 25%の向上されたコンピューティング、2倍早いfloating-pointパフォーマンス
  • DDR5(DDR4より50%広い帯域幅)

C7gn (AWS Graviton 3E)

  • 最大 200 Gbpsの帯域幅、最大 50% 高い pack-processinパフォーマンス
  • Graviton2 より最大 25%の向上されたコンピューティング、2倍早いfloating-pointパフォーマンス
  • 推薦:ネットワーク集中的なワークロード、データ分析、CPU基盤のAI/ML

Hpc7g (AWS Graviton 3E)

Nitro v5 と AWS Graviton 3Eを使ったHPC用インスタンスです。

  • HPCクラスタの効率的な拡張のため、EFAレイテンシー25%減少、ネットワークパフォーマンス2倍向上
  • x86 インスタンス対比、パフォーマンス60%向上
  • AWS ParalleClisterを利用したインスタンスの管理、デプロイ

Trn1(AWS Trainium)

Trn1インスタンスタイプはAWS Trainiumチップセットを使ったML用のインスタンスタイプです。

  • 512 GiB HBM2 メモリ、800Gbpsのネットワーキングスループット、8TB のローカルNVMeストレージ
  • Amazon EC2 UltraClustersに ペタビット規模のネットワーキング帯域幅の数万のTrainium acceleratorsのスーパーコンピューターをデプロイ可能

Inf2 (AWS Inferentia)

Inf2 インスタンスタイプはDL用チップのAWS Inferentia 2を使ったDL用インスタンスタイプです。

  • 1000億個のパラメータモデルスケールのデプロイに最適化
  • Inf1 インスタンスより、最大4倍高いスループット、最大10倍低いレイテンシー
  • 最大12個の Inferentia2 accelerators、最大 384 GBの HBM2e accelerator メモリ
  • 分散推論のための複数のアクセラレータ間の192GB/秒の直接接続を備えた最初の推論プラットフォーム
  • PyTorch、TensorFlowとのネイティブ統合
  • GPUベースのインスタンスより45%のパフォーマンス向上

Gravitonを使用可能な AWS マネージドサービス

  • Databases
    • Amazon DocumentDB
    • Amazon Aurora
    • Amazon RDS
    • Amazon ElastiCache
    • Amazon MemoryDB
    • Amazon Neptune
  • Analytics
    • Amazon OpenSearch Service
    • Amazon EMR
  • Compute and containers
    • AWS Lambda
    • AWS Fargate
    • AWS Elastic Beanstalk
    • AmazonElastic Kubernetes Service(EKS)
    • Amazon Elastic Container Service(ECS)

 

Apple Silicon

EC2のMacインスタンスが公開されました。

  • Apple siliconのM1チップセット
  • オンプレミスに比べて最大4倍のパフォーマンス、x86 Macインスタンスに比べて最大 60%良いコスト比パフォーマンス

最後に

今回もEC2に関する多様なアップデートがありました。個人的にはApple SiliconのM1インスタンスタイプの追加が気になりました。M1チップがクラウド環境でも使えるのは嬉しいことだと思います!

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.